アジア古来の哲学と自然と芸術

彩流華 華林苑

Sairyuka art and old Asian philosophy rooted in nature.

華林苑 伝統文化講座 東京


華林苑の伝統文化講座は同苑の国学系の伝承にもとづく研究事業の一環。学術・科学的な見地を重視。【陰陽五行】を中心に【言葉】【倭(ヤマト)の文化】【芸道の系譜】などを解説。その根底にはアジア古来の自然観がある。

 

3月 江戸のいけ花・文化と〝倭(やまと)〟(1)

ブログや日本女性新聞で連載中(本としての発行予定は少し遅れています)の『江戸、東京の霊的構造 と〝アヅマの国〟』の内容などにもとづいた、日本の文化の深層の話。

日 時:
2024年3月10日(日) 午前11時より

各90分ていど
※ どなたでもご参加いただけます

4月 江戸のいけ花・文化と〝倭(やまと)〟(2)

上記3月の講座の続編。

日 時:
2024年4月14日(日) 午前11時より

各90分ていど
※ どなたでもご参加いただけます

 

出版のご案内〈シリーズ〉ヤマトの意味 ①『江戸、東京の霊的構造 と〝アヅマの国〟』
華林/広岡理樹家元の著書が久々に発行されます。著者「広い意味での〝ヤマト〟を読み解いていくことができればと願っております。 … それがまた、江戸期の生け花とともに国学的な伝承や書物、その根底にあるアジア古来の哲学が伝わる家に生まれた私の、ひとつの責務であるとも考えています。」生け花や芸道の意味、歴史にもふかく言及しています。『日本女性新聞』に連載されたものを加筆修正したもの。11月中旬刊行予定。カラーB6判、60頁。頒価未定。

 

場 所


華林苑(華道樹心院)教場
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11 花和ビル908号 (東京メトロ有楽町線 護国寺駅前1分)
TEL:03-5976-0098(当日のみ) ○ 護国寺駅6番出口またはエレベーター1Fから講談社、大塚警察署(工事中)の前通って徒歩1分。上島珈琲、セブンイレブン、花の舞(2F)のビル。○ ビル入口インターホンで908号室を呼んで下さい。○ 都バス[上野松坂屋〜早稲田]バス停 音羽2丁目も近くにあります。

 

講 師


樹心院 華林(華林苑主宰、古流家元十世)
◇アジアと日本の古来の伝統・哲学を研究、その発表活動を独自の生け花「彩流華」ならびに墨絵・書その他の創作活動とあわせておこなう。冊子『彩流華』ほかを制作・著作。◇江戸時代なかば江戸でおこった古流(華道)の初期の家元関本理遊、関本理恩 以来 の多数の蒐集書類、伝書、伝承口伝を継承する。とくに関本理恩は国学者としての側面も強くみられる。◇古流の花名は 廣岡理樹。

 

受講費


3,000円(資料代など含む。前もって郵便振替で、または会場で直接お支払ください。)

 

申込方法


開催日の週の火曜日までにこちらのお問い合せフォームもしくは下記へ郵送、電話・Faxなどでお申込み下さい。初めての方はお名前・連絡先を明記願います。開催日の週の火曜日以降の連絡は からお願いします。

郵送先:〒920-0982 石川県金沢市大工町9番地 華林苑(古流家元 花庵)
TEL・FAX:076-265-6531/080-9702-4913(留守電の場合はメッセージをお残しください)
※ 申込み多数のときは変更をお願いする場合があります。

 

過去の公開講座


2024年2月4日(日)
言葉と発音
日本語の言葉と発音について、録音データなども聞きながら学びます。
2024年1月14日(日)
暦(こよみ)の話
暦、つまり時間の考え方は伝統文化においてはもっとも重要なことのひとつです。アジア古来の暦の考え方をみてゆきます。
2023年12月10日(日)
日本の芸道、芸術の流れと生け花 その2
同じテーマの第二回。
2023年11月12日(日)
日本の芸道、芸術の流れと生け花 その1
華林の新刊 『江戸、東京の霊的構造と〝アヅマの国〟』 のコピーをテキストとして中世・江戸などの文化の流れと生け花をみてゆきます。
2023年9月10日(日)
陰陽五行の基礎 2
前回にひき続き2回目。
2023年7月9日(日)
陰陽五行の基礎 1
陰陽五行の哲学を、新たな視点を交えながらもう一度原点から学びます。
2023年6月11日(日)
江戸・東京の〝霊的骨格〟その4 / 復習 陰陽五行
江戸・東京の文化の背景にもなっている〝霊的な〟あり方を考えます。 その第4回。日本の芸術文化のなかの〝ヤマト〟についても考えます。
2023年5月14日(日)
江戸・東京の〝霊的骨格〟その3 / 復習 陰陽五行
江戸・東京の文化の背景にもなっている〝霊的な〟あり方を考えます。 その第3回。(講師の同じ内容の連載は ブログ と 日本女性新聞 にもあります)
2023年4月9日(日)
江戸・東京の〝霊的骨格〟その2
前回テーマの2回目。日本の芸術文化のなかの〝ヤマトの流れ〟などについても考えます。
2023年3月12日(日)
江戸・東京の〝霊的骨格〟その1
華林苑ホームぺージ/華林のブログ に連載されている同じタイトルの内容を分かりやすく解説してゆきます。江戸・東京の文化の背景にもなっている〝霊的な〟あり方を具体的な場所や文化をとり上げながら考えます。(講師の同じ内容の連載は日本女性新聞にもあります)
2023年2月12日(日)
日本の言葉の文化2- 言葉と芸術
日本の言葉の文化は〝言霊〟が原点にあると言われます。つまり、言葉では〝発音〟が原点にあると言いかえることができます。古来の発音に万葉仮名があてはめられていったことがそのことを端的に示しています。それは仏教の西方極楽浄土や称名念仏という考え方とも重なり、日本だけでなくアジアに共通した文化ということもできます。
2023年1月8日(土)
日本の言葉の文化1- 言葉と芸術
日本の言葉の文化は〝月の文化〟の系譜です。根底には五行の思想が隠されています。それは文学においては和歌などの雅の世界をくり広げ、美術の世界では「花鳥風月」や「雪月花」などのテーマを生みました。さらに自然のうらにひそむ〝気〟を風神雷神や龍などの姿で描きました。日本の言葉の文化をさまざまな角度からみてゆきます。
2022年12月4日(日)
冬至とお正月
冬至とお正月の意味、それにまつわる文化などを考えます。
2022年10月2日(日)
月と〝白〟
〝月の文化〟の系譜では、『白』や『金』などの言葉で表現される力・存在と〝月〟をワンセットで考えることが多くあります。さまざまな伝統から文化、信仰・宗教にいたるまでの多くの場面にみられるこの関係を考えることによって、伝統文化の根幹をみてゆきます。
2022年9月4日(日)
月の文化、日の文化
人類の歴史には『月の文化』と『日の文化』の系譜があります。私たちの気がつかないところで、それは私たちの生活や社会に大きな影響をあたえているといってよいでしょう。月=太陰、日=太陽 の文化の〝実際〟をみてゆきます。
2022年7月10日(日)
さまざまな〝循環〟
伝統文化・アジア古来の哲学の大前提の一つが〝循環する〟ということです。じつにさまざまな〝循環〟によって私たちの世界が成り立っていることを学びます。またその意味を考えます。
2022年6月12日(日)
月の暦、日の暦と土の時間
「暦」の語源は「〝気〟読み」とも言われます。時間によって〝気配〟つまり支配的な〝気〟が変わるというのです。その意味をみてゆきます。
2022年5月8日(日)
「陰陽」の展開
「陰陽」は宇宙と地球の生成の段階でいくつかの形に変化します。単純に「陰陽」を語れない部分があるのはこのためです。 さまざまに展開する「陰陽」をみて、火水、天地などの意味を考えます。
2022年4月10日(日)
さまざまな文化に隠される陰陽五行
陰陽五行の基礎を学びながら、それが七福神や絵画などさまざまな文化に隠されていることをみてゆきます。
2022年3月13日(日)
伝統文化における〝数〟の哲学 (1)
〝数〟は伝統文化においてもっとも重要なもののひとつ。先端の科学も〝数(計算式)〟を駆使して大きな発展をとげました。〝数〟についてみてゆきます。
2022年1月8日(土)
生け花他の古図とその背景にある伝統・哲学(2)
同テーマの、12月に続く2回目。
2021年12月11日(土)
生け花他の古図とその背景にある伝統・哲学(1)
生け花その他の古図・古書をみながら、その背景にある伝統や陰陽五行の哲学をみてゆきます。華林苑に所蔵される古書もみてゆきます。
2021年11月6日(土)
〝日本三霊山〟
富士山、白山、立山は古来 『日本三霊山』とよばれます。 修験(山伏)の世界でよく口にされた言葉と思われます。 その背景や意味などについて考えます。行(木火土金水)の「相生」と「相剋」について多角的にまなびます。
2021年10月9日(土)・10日(日)
聖徳太子 と ミロク信仰 …
文化芸道や陰陽五行の立場から聖徳太子、弥勒信仰などについて考えます。 古来の信仰の意外な一面がみえてきます。
2021年9月11日(土)・12日(日)
陰陽五行講座 五行の〝相生〟と〝相剋〟
五行(木火土金水)の「相生」と「相剋」について多角的にまなびます。
2021年7月10日(土)・11日(日)
五行と〝色〟
アジアの色の哲学は五行とともにあります。その合理的な思考を学びます。
2021年6月12日(土)・13日(日)
言葉と〝言霊〟(3)
言葉の文化は、かつては文化芸道‣生け花と切り離せないものでした。古いヤマト言葉のあり方をみながら、言葉と陰陽五行の関係などを考えます。
2021年4月10日(土)・11日(日)
言葉と〝言霊〟
 言葉と発音、そして文字との関係などを考えていきます。それは日本やアジア、また世界の文化の重要な原点のひとつです。また別に陰陽五行についても学びます。
2021年5月15日(土)・16日(日)
言葉と〝言霊〟/陰陽五行講座
 言葉と言霊の2回目。また別に陰陽五行についても学びます。
2021年3月14日(土)・15日(日)
陰陽五行講座「陰陽」と宇宙の発生
 陰陽五行の哲学のイロハを宇宙発生の科学的な見地を交えてみます。
2020年12月12日(土)・13日(日)
陰陽五行講座 色と形 (2)
 前月に続き「色と形」の意味、またその組み合わせの意味、などなどを見ていきます。
2020年11月14日(土)・15日(日)
陰陽五行講座 色と形 (1)
 「色」と「形」にはさまざまな意味が込められています。その根底には陰陽五行の考え方が隠されている場合が数多く見られます。「色と形」が今回のテーマ。
2020年7月11日(土)・12日(日)
陰陽五行講座〝数〟で成り立つ物質、光、音…宇宙(2)
 前月にひきつづき〝数〟をテーマにします。陰の数・陽の数、天地の数、十干十二支という形での十進法・十二進法などなど … 伝統の哲学のなかでの〝数〟のあり方、いっぽうで数字・数式が宇宙や物質の真実を解明してきたという現代の科学の足跡など … 、さまざまに〝数〟を考えます。
2020年6月20日(土)・21日(日)
陰陽五行講座〝数〟で成り立つ物質、光、音…宇宙(1)
 古来、多くの文明では〝数〟へのこだわりがあります。数は時間を区切る手段(=暦など)であり、ものの数量を計る手段でもあり、またそれ以上に不思議な意味づけをされてきました。科学的な側面もみながら〝数〟の不思議な存在感と意味、その芸道への応用などをみてゆきます。今回はその第1回。
2020年4月11日(土)・12日(日)
「陰陽五行」を学びなおす 陰陽五行講座 (1)
 アジア古来の「陰陽五行」の哲学を一から学びなおします。あるていど学んだ方にも、再確認や新たな認識の機会としていただければと思います。
2020年3月14日(土)・15日(日)
五行の「木」の文化
 陰陽五行の【木】は「命氣」を意味し、「陰」が変じて「陽」となる独特の性質を持ちます。古来の神様にあてはめればスサノヲ神、牛頭天王、恵比寿神などがその神格となり、人々に大きな力をあたえるとともに疫病神でもある、という、不思議な両面があります。
2020年2月8日(土)・9日(日)
〝子〟の話
 今年は子年。『子』はネズミ、それは七福神のなかの大黒天にゆかりの動物で、大黒天は大国主命とも同一視されることがあります。また、『子』は十二支の最初の干支で、ものごとのはじまりの意味も。また方角では北を示し、色では紫。科学的な側面にもふれながら、『子』の文化をさぐっていきます。
2020年1月11(土)・12日(日)
五行の循環とお正月の意味
 アジア古来の木火土金水の哲学(五行)は、循環して進んでいくことにいちばん大きな意味があります。今年の旧暦一月一日は1月25日。一年のいちばん大きな節目の時間をひかえ、一月=お正月 がほんらいどのようか哲学のもとに決められたのかをみてゆきます。
2019年12月7日(土)・8日(日)
「紅白」の意味
「紅白」は吉祥の取り合わせ、幸せをよぶおめでたい形です。「紅白」がなぜ吉祥なのか、また正しい紅白の配置などについて、その基本となる陰陽や天地の哲学、さらには科学的にみたこの2つの色の特性、またそれらにまつわる文化などもみながら学びます。
植物の話その他の話題も織り混ぜます。
2019年11月9日(土)・10日(日)
生け花と日本の文化の原点(2) 室町時代とその後
 現代の日本の伝統文化の直近の原点と言われるのが室町時代、銀閣寺で知られる八代将軍足利義政の東山文化。それは武家文化ともよばれます。ちょっと難解に感じる「武家文化」という言葉の、そのほんとうの意味をさらに歴史をさかのぼりながら身近な言葉で考えます。
2019年9月7日(土)・8日(日)
9月 生け花と日本の文化の原点(1) - 室町時代と同朋衆
 室町時代の足利将軍家の文化は今日の日本の伝統文化の一つの原点と言われています。近年は新たな発見や研究もあり、その実像や哲学的な背景もさらに明らかになりつつあります。なかでも同朋衆=阿弥衆の不思議な存在感に注意をはらいながら、日本の伝統の深層部における意味をさぐります。講義の最後は植物の話など。
2019年6月8日(土)・9日(日)
「飾る」ということ (2)
 前回にひき続き、「飾る」ことの意味、正しい形を学びます。 たとえば、建築や照明の進歩の過程でつい忘れられてしまった古来の正しい「飾り方」を、現代の建物や展示空間に工夫してとり入れることは、日本古来の芸術の再発見にもつながるでしょう。植物の話その他の話題も織り混ぜます。
2019年5月11日(土)・12日(日)
「飾る」ということ (1)
 芸術や伝統文化の大きな要素のひとつは「飾る」ということです。意味のある飾り方、正しい飾り方など、「飾る」ことのほんらいの在り方を、三種の神器 や 古代の祭りごと、床の間の飾り方、武家社会における座敷(一の間)と 二の間 の飾り方の違い、両界曼荼羅との共通点、などなどをみながら、学びます。そしてその根底にある陰陽五行の哲学も学んでゆきます。数回にわたるシリーズの第一回。
2019年4月13日(土)・14日(日)
言葉の文化
 和歌を筆頭に、日本の文化では〝言葉〟が重要な地位を占めていました。床の間には必ずお軸を掛け、その内容は絵だけでなく、文字や詩歌、あるいは絵に画賛(がさん=文)がそえられる、といったものでした。
言葉の文化の背景には万葉集にも登場する『言霊』の思想があり、さらに日本のみならずアジアに共通して、言葉の真髄は文字ではなくその発音でした。古代の言葉の印象的な〝音〟などをさぐりながら、日本文化における「言葉」の真髄がその「音」であることを学びます。
2018年12月8日(土)・9日(日)
暦と年中行事(5) 秋 - 土用 - 冬 / 植物の話 岩と水の空間
 前日と月の動きを〝数字〟に置きかえたのが「暦」でしたが、一年のなかでも強い存在感がある 秋 の季節について、またそれに引き続く 冬 を考えます。講義の最後は植物の話。テーマは「岩と水の空間」。
2018年11月10日(土)・12日(日)
暦と年中行事(4) 日と月の時間と「数」/ 植物の話 山の水と樹
 前回は少し予定を変更して「土の時間」をとりあげ、 土用 や 大つち、小つち など「土」を意味する時間の性質を考えてみましたが、今回からは太陽のうごき、月のうごきの両者によって決められる節句その他の年中行事、お正月の意味などについて考えます。そこでは 数字 が大きな意味を持っています。講義の最後は植物の話-「山の水と樹」。
2018年10月13日(土)・14日(日)
暦と年中行事(3)「土」の時間 / 森の話
 前回までに学んだ「月の暦」と「太陽の暦」の両方を組み合わせて、アジアのほんらいの暦・旧暦は成り立っています。そして月・太陽の動きを数字と干支に置きかえる方法論に、アジア古来の哲学の核心をかいまみることができます。今回は土用・土の時間を中心に。講義の最後は植物の話。テーマは「森の話」。
2018年9月1日(土)・2日(日)
暦と年中行事(2)「太陽の暦」/ 鹿島と香具山
 前回は暦のなかで「月」の意味や詳細などについてみましたが、今回は太陽のうごきにもとづく部分をみていきます。春夏秋冬の四季、二十四節気、土用の意味などを学びます。講義の最後は植物の話。テーマは「鹿島と香具山」。
2018年7月7日(土)・8日(日)
陰陽五行講座(3) 暦と年中行事(1)/植物の話
 アジアの暦は陰陽五行の哲学から生まれました。その暦は明治初頭に破棄されて新暦となり、合理的であった暦と時間との関係の半分が形骸化され無意味なものとなりました。四季の移ろいや年中行事・節句など、伝統文化の風雅な魅力の原点である 時間の哲学=暦 (旧暦)について学びます。講義の最後は植物の話。
2018年6月9日(土)・10日(日)
陰陽五行講座(2) 陰と陽で飾る/カキツバタと水草
 床の間の飾り方では、陰と陽の二つのモノを対峙させるのがほんらいの考え方です。絵や軸を二つならべるときの絵がらの陰陽、あるいは〔花〕と[明り]という陰陽など、「陰」と「陽」の関係をみてゆきます。それは床の間以外のさまざまな場面で応用できる重要な法則なのです。講義の最後は植物の話、今回のテーマは「カキツバタと水草」。
2018年5月12日(土)・13日(日)
陰陽五行講座 芸道のなかの陰陽五行/季節の花木
 日本の芸道はアジア古来の陰陽五行の哲学と深くかかわっています。そこには“祭りごと”との共通点が数多く見られます。それが「道」という語で表現される大きな理由でしょう。芸道や床飾りにおけるさまざまな法則を学びながら、四季という時間の移り変わりだけでなく、旧暦の月という単位をさらに重視したアジアの芸道・祭りごとの系譜を解説します。
2018年4月14日(土)・15日(日)
七福神 - 大黒天と弁才天の話/桜、日本の花
 アジア古来の哲学は、さまざまに姿を変えて日本の文化に登場します。江戸時代には「七福神」という庶民的な信仰の形で一世を風靡し、江戸の街を中心に人々の心をとらえました。七福神、今回はそのなかでも大黒天と弁才天を中心に、そこに込められる陰陽五行の意味、そしてその歴史的な背景も探ってみたいと思います。講義の最後は植物の話で、桜がテーマ。
2018年3月10日(土)・11日(日)
陰陽の哲学と科学/植物の話
 今日の科学は“物質と反物質”など日常的な感性とかけ離れた未知の領域にどんどん踏み込んでいます。そしてアジア古来の陰陽の哲学と一致する場面が急速に増えているのです。ニュートンの物理学の時代には迷信と考えられた陰陽の哲学が、科学が「神の領域」に踏み込み始めたと言われることが多い現代では真実味を帯びてきたのはなんとも興味ぶかいところです。今日の新しい科学の見解をみながら、陰陽の哲学と対比させ理解を深めたいと思います。
2018年1月13日(土)・14日(日)
方と円、天地/植物の話
「方」のほんらいの意味は「方向、方角」だったようです。正方形、長方形など「方形」はそこからできた言葉です。方形が「地」を表現し、円形が「天」を表現するという古来の哲学には科学的な合理性と神秘性が共存しています‥‥方と円、天と地につてさまざまな側面から考えます。講義の最後は植物の話。
2017年12月9日(土)・10日(日)
子(ね)、始まりのとき/植物の話
 十二支のなかの「子」はものごとの始まりとされます。子にまつわる多くの文化を見ながら、その根底にある自然観・時間の観念などをさぐります。講義の最後は植物の話。
2017年11月11日(土)・12日(日)
月と太陽/植物の話
 月と太陽はさまざまな伝統文化においてもっとも基本的な存在のひとつです。天にあるこの二つの大きな存在についてさまざまな観点から見てゆきながら、その意味や、両者が対になる形などを学びます。講義の最後は植物の話。
2017年10月14日(土)・15日(日)
〝お月見〟と陰陽の哲学/植物の話
 八月十五夜、九月十三夜と2度のお月見が日本では習わしとなっています。八月十五夜は珍しい風習ではありませんが、九月十三夜は世界に類を見ない日本だけの風習です。お月見の根拠となる陰陽の哲学をさぐります。 (今年の十五夜は10月4日、十三夜は11月1日)
2017年9月9日(土)・10日(日)
〝数、形〟と陰陽の哲学/植物の話
 奇数(陽数字)と偶数(陰数字)などなど、伝統文化・芸道では数字にまつわる決まりごとがあります。また多くの場合、数字は「形」と連動しています。具体的な例をとりながら、その意味を学びます。
2017年7月8日(土)・9日(日)
「物」の話/植物の話
 現代では一般的に「物」は「物質」を意味すると考えられています。しかし古語辞典で物がつく言葉をさがすと、そこには神や霊的な存在を意味するとしか考えられない言葉が少なからず出てきます。今回は「物」について。講義の最後は植物の話。
2017年6月10日(土)・11日(日)
言葉と発音/植物の話
 和歌に代表される言葉の文化は日本の伝統において非常に重要なものです。そして言葉の本質は 音=発音 で、「言葉と発音」の歴史は不思議な変遷をたどっています。言霊にもつうじるその根源的な意義をみてゆきます。
2017年5月13日(土)・14日(日)
「色」の使い方/植物の話
 陰陽五行にもとづく「色」の哲学は驚くほど科学的で、アジアの伝統の底力に驚きます。西洋美術で主流だったマンセルの色の考え方では個人的な主観が勝っており対照的と言えます。実用的な側面に重点をおいて“色”を学びます。
2017年4月8日(土)・9日(日)
科学と伝統文化/植物の話
 アインシュタイン以来、科学が新たな展開をみせるなかで、ニュートンの古典的な物理学のもとでは迷信と感じられた伝統文化がにわかに科学との符合を見せはじめています。江戸の国学者の蔵書もみながらその奥の深い世界を垣間見ます。
2017年3月11日(土)・12日(日)
科学と伝統文化/植物の話
 西王母は古代中国で圧倒的な信仰の対象となった神様です。また日本神話のイザナミの神様の原像とされることもあります。西王母をさまざまな側面から考えながら、西王母に欠くことのできない「桃」の文化についても考えます。
2016年12月10日(土)・11日(日)
伝統文化の基礎・陰陽五行 (3)/神木となる照葉(てりは)たち
 陰陽五行の基礎の第3回。今回は「鬼門」や「お正月」の根拠となった、一年12ヶ月に五行=木・火・土・金・水をあてはめる不思議な方法論について。陰陽博士などの専門的な人々にとってはこの哲学がもっとも重要なものとされました。講義の最後は植物の話。
2016年12月10日(土)・11日(日)
伝統文化の基礎「陰陽五行」(2)/植物の話 松と文学
 陰陽五行の基礎の第2回。今回は五行の“相生”を中心に。新たな観点もくわえながら学んでいきたいと思います。講義の最後は植物の話、今回は「松と文学」
2016年9月17日(土)・18日(日)
伝統文化の基礎「陰陽五行」(1)/植物の話
 陰陽五行については何度もふれてきましたが、非常に大事なものなので、もう一度原点にもどって、新たな観点もくわえながら学んでいきたいと思います。今回はその第一回。講義の最後は植物の話。
2016年9月17日(土)・18日(日)
「一の間」と「二の間」の荘厳/植物の話
 江戸時代のものと思われる荘厳(床飾り)の書には「一の間(座敷)」と「二の間」の荘厳を示した頁があります。よくみると両者には性格の違いといったものが認められます。古代以来の曼荼羅の荘厳や奈良と京都で違う陰陽や阿吽(あうん)の配置の違いにみられる哲学が、江戸の武家文化において正統に受け継がれていたと考えることができます。その具体的な内容を解説します。
2016年8月6日(土)・7日(日)
「陰陽」の意味 その2/植物の話〝陰陽〟と植物
 「陰」と「陽」は宇宙の根源的な二つの力を意味します。そのため、私たち人間の現実的な感覚のなかでは、この二つはさまざまな力や方向性(ベクトル)の対比としてとらえられます。そんな「陰」と「陽」の具体的な対比の数々をみながら、いっぽうで原子、電子レベルや宇宙レベルの科学的な事実との符合も確認して、陰陽の哲学への理解を深めます。講義の最後は植物の話。さまざまな「陰陽」の力と植物の関係をみます。
2016年7月9日(土)・10日(日)
「陰陽」の意味 /【植物の話】植物の陰陽
 「陰」と「陽」はアジア古来の哲学の基本です。科学が発展して、雌雄・電子と陽子・物質と反物質 などなど、多くのことがらにおいて陰陽の対がみられ、それらに意味や動機が認められることが知られてきました。このことを念頭にアジアと日本の神話をみると、そこに登場する陰陽(日月、男女など)の記述に深い意味がこめられていることも分かります。講義の最後は植物の話。植物におけるさまざまな「陰陽」のあり方をみます。
2016年6月11日(土)・12日(日)
裏側からみた芸道の歴史 その2/ 植物の話
 前回は茶道が中世から近世へと武家を中心として日本の政治とのつながりが如何に大きかったかをみました。その流れのなかで茶道は明治以降、財界との結びつきを強くして、応仁の乱以降荒廃していた京都で日本文化が醸成するのに大きな力があったと言われています。今回は、神道・仏道など宗教とおなじく「道」と呼ばれる日本の芸道について、宗教との類似点などをみながら歴史的な側面について考えます。講義の最後は植物の話。
2016年4月9日(土)・10日(日)
裏側からみた芸道の歴史/植物の話
 芸道の歴史には、表面的にみたその分野のできごとのつながりをとらえる視点と、裏側にひそむ意味からひもとくとらえ方とがあります。通常は前者に重点をおいて歴史が語られる場合が多いのですが、興味ぶかいのはむしろ後者のほうかもしれません。そこでは、芸道のみならず宗教なども同じ視点でとらえることができ、それらが文化全般に大きな影響をあたえていることを知ることができます。講義の最後は植物の話。
2016年3月12日(土)
「節句」の話/植物の話 - 梅、桃、桜 -
 桃の節句・ひな祭り=三月三日、端午の節句=五月五日 など、年中行事のなかでも風雅な趣きが強い「節句」はさまざまにそのいわれや歴史が語られます。人日、上巳(ひな祭り)、端午、七夕、重陽の五つの節句について、さまざまな説や歴史をみながらほんらいの意味を考えます。 講義の最後は植物の話。今回は 梅、桃、桜 の、春を代表する三つの花木について。
2016年1月9日(土)・10日(日)
伝統文化の“決まりごと” (4)「色」のいろいろ/植物の話
 紅白、金銀、白黒など、あるいは「赤ちゃん」「青二才」など、「色」に決まりや意味がある場合があります。今回はそれらの根拠・理由をみながら、その他の色についても考え、文化の理解や創作活動のヒントにしてゆきます。またその科学的な側面にも思いをはせてみます。講義の最後は植物の話。
2015年11月14日(土)・15日(日)
伝統文化の“決まりごと” (2)「陰陽」を対に/植物の話
 前回は風神雷神、青龍白虎という対照的な二者を対にする伝統とその意味について解説しました。これも一種の「陰陽」の組み合わせと考えますが、今回はより基本的な「陰陽」の対比、つまり「水と火(月と日)」の組み合わせについて説明します。そして「天地」というもう一つの重要な組み合わせについても。講義の最後は植物の話。
2015年10月10日(土)・11日(日)
伝統文化の “決まりごと” (1) 風神雷神図 ほか/植物の話
 西洋の古典絵画には登場人物などについての常識的な知識や約束事があり、知っている、いないで観賞に大きな差ができます。日本の江戸時代までの文化ではさらにいちじるしく、しかも明治以降急激に忘れられています。そんな決まりごとのうらにはアジア古来の深い哲学がひそんでいます。今回は京都で特別展観も行われる風神雷神図などをテーマに。講義の最後は植物の話。
2015年9月12日(土)・13日(日)
床飾り と 陰陽五行 - 華・絵・器の世界 - (4)/植物の話
 今回は床飾りのシリーズの最終回として、華と書画、灯りなどの飾り方のさまざまな配置のパターンを、その基本となる陰陽五行との関係を考えながらみていきます。もちろんそれは、床の間以外の場所に飾るときにも応用することができるものです。 講義の最後は植物の話。
2015年6月13日(土)・14日(日)
床飾り と 陰陽五行 (3)/陰陽五行の基礎/植物の話
 過去2回は「床」の精神的な系統をさぐり、そこに一貫する意味と「宗教」から「芸道」へという変遷の流れをみましたが、今回は桃山時代から江戸時代へと成熟した床飾りについて、その根底にある陰陽五行の哲学と照合しながら、本来のあり方、正しい形をみてゆきます。同時に、陰陽五行の基礎的な知識についても解説します。講義の最後は植物の話。
2015年5月9日(土)・10日(日)
床飾り と 陰陽五行 - 華・絵・器の世界 - (2)/植物の話
 前回は古代の践祚大嘗祭や山岳修験などにおける「大床子」や「長床」「神床」などの「床」について解説し、「床の間」の本来の呼び名である「床」の系譜を明らかにしてゆきましたが、今回は、その古代の神まつりにおける「床」のありようが、中世から近世にかけて定着した「床の間」では論理的な配置=荘厳へと発展してゆく様子をみてゆきます。ここではアジア、とくに日本で顕著な「道」の考え方を見出すことができ、《神まつり=信仰》が《芸道=文化》へと本質を同じくしながら変貌していったことを説明します。講義の最後は植物の話。
2015年3月14日(土)・15日(日)
形、色と光 の話/植物の話
 「形」や「色」・「光」について、「天円地方」の哲学や伝統文化のなかでさまざまに付与されているその他の意味などと、科学や実用的な側面の、両面から考えてみます。そのうえで伝統文化のさらに深い意味と、科学や実用性のなかで応用・再認識できそうなことについても思いをはせてみます。 講義の最後は植物の話。(内容未定)
2014年11月8日(土)・9日(日)開催
陰と陽 どちらが先?(右旋と左旋の哲学)/植物の話
 アジア古来の哲学では、陰陽の起源と〝旋回〟についての考え方がみられます。今日に定説となった宇宙のあり方やミクロの世界の科学的な事実がこのアジア古来の哲学と一致する点が多くなっているのは興味ぶかいことと言えます。神話の一節なども例にとりながら、この哲学について説明します。講義の最後は植物の話。(内容未定)
2014年11月8日(土)・9日(日)
「天地人」と「陰陽」の哲学/植物の話
 江戸時代の文化では「天地人」という言葉がみられることが多々あります。この言葉をさまざまな局面から考えながら、長いアジアの歴史のなかでさらによくみられる「陰陽」の哲学について、両者の関係にも言及しながら解説します。 講義の最後は植物の話。(内容未定)
2014年10月11日(土)・12日(日)
「武家文化」の意味/椿と松の「出生」
 江戸の町は言うまでもなく徳川幕府・江戸城の城下町として成立しました。そして江戸にかぎらず、規模の大小はあれ全国で各藩がそれぞれの城下町を中心に国づくりをしました。その城下町の文化が町の構成として今日に残された地域が、日本の伝統の代表的な場所とされています。そんな城下町の中心となった大名たちの価値観や美意識は「武家文化」と呼ばれ、さらには京都の伝統的なたたずまいもよくみると室町幕府=武家の関係でできたものが圧倒的に多いことに気がつきます。今回は「武家文化」が意味するところとその本質について考えます。講義の最後は植物の「出生(しゅっしょう)」の話、今回は椿と松をとりあげます。
2014年9月13日(土)・14日(日)
八月 十五夜、九月 十三夜とアジア古来の陰陽の哲学/他
 今日でもアジアで広く尊ばれる(旧暦)八月十五夜の仲秋の名月と、日本にしかみられないとされる九月十三夜のお月見の風習。それらの根拠となるアジア古来の陰陽五行の哲学について、月、太陽、地球の位置関係などの科学的な側面をまじえながら解説します。講義の最後は植物の話(内容未定)です。
2014年7月12日(土)・13日(日)
「言葉」の話/七夕〜たなばた〜と節句
 日本とアジアには言霊の思想があり、言葉がその音(よみ)とともに非常に大切にされてきました。今回は芸道とも密接なつながりをもつ「言葉」がテーマ。講義の最後は七夕(たなばた)の話です。
2014年6月14日(土)・15日(日)
科学と伝統文化/弥栄の木、禁忌の花
 長年のあいだ、伝統文化は科学と相反するものという印象を持たれてきました。しかし、第二次大戦以降の観測技術などの急速な進歩は多くの新たな事実をつきつけ、それまでの科学には大きな間違いが少なからずあることを示しました。同時に、伝統文化の一見奇想天外にもみえる哲学がにわかに真実味をおびてきているのです。今回は伝統文化、とくに陰陽五行と最近の科学の一致点をさぐることで伝統文化の理解を深めたいと思います。講義の最後は花の文化の話。照葉や松などの弥栄の象徴の樹木、菊などの形や名前を貴んだ花など、また生けることを忌み嫌った花について。
2014年4月12日(土)・13日(日)
杜若(かきつばた)の和歌と生け花/「八角形」の文化と陰陽五行の話
 古歌(古い時代の和歌)は言霊の思想とあいまって日本の芸道文化のなかでとても重要な存在となっています。今回は清流に生える雅やかな水草・かきつばた をとりあげ、日本の野生の花ならではの深い魅力が古歌と芸道の歴史に残した足跡をみながら 芸道文化と生け花のほんらいの姿を考えていきます。後半は陰陽五行の講座。あわせて日本の伝統の深層に登場することが多い「八角形」の意味について考えます。
2014年3月8日(土)・9日(日)
桜の和歌といけ花/陰陽 と 五行の循環
 古歌(古い時代の和歌)は言霊の思想とあいまって日本の芸道文化のなかで重要な存在となっています。今回は「桜」について、和歌と芸道文化・生け花のつながりをみてゆきます。「吉野桜」や「霞がくれの桜」などの桜の文化を江戸期から伝わる伝書(古流)や古来の内裏の構成などもみながら解説します。またそのなかでは、アジアの古い哲学「陰陽五行」が根底にあって強い意味を持っています。「陰陽」の概念や「五行=木火土金水」が循環してゆくという思想もみてゆきます。
2013年6月8日(土)・9日(日)
暦や伝統文化の原点の「五行」/植物の話
 私たちの生活のなかで欠かせないものになっている文化や伝統、年中行事のなかには、その理由や由来がはっきりしないものが少なからずあります。その理由には、五行の哲学が忘れられたことが大きくあります。明治初頭に新暦に変わりほんらいの時間の意味からずれてしまったことも大きな影響をあたえています。陰陽五行の哲学について、暦や伝統文化とのかかわりもみながら、説明してゆきます。講義の最後は植物の話をします。
2013年5月11日(土)・12日(日)
陰陽から五行の展開へ/植物の話
 アジア古来の陰陽五行の哲学は、「陰陽」から「木火土金水」のいわゆる五行の考え方へと展開します。古い時代から江戸・明治初頭までの文化はこの五行の哲学にもとづいていることが多く、とくに高度な文化においては切り離せないものといってよいでしょう。奇想天外にもみえるこの哲学はときに驚くほど科学的な側面をみせるなどたいへん魅力的なもので、今回はその比較的一般的な部分を説明します。講義の最後は植物の話をします。
2013年4月13日(土)・14日(日)
月(太陰)と日(太陽)、陰陽の哲学の主役/植物の話
月と日は、古来 美術や信仰その他さまざまな文化のもっとも大きなテーマの一つです。天にある 月と日 は 陰と陽 の代表格であり、暦をつくるためにもいちばん重要な二つの要素となりました。今日でも毎月の朔日(一日)や十五日に榊をそなえたりするのも、この月と日の運行を非常に重要なことと考えた名残です。月と太陽の関係をみながら、陰陽の哲学の考え方にふれてゆきます。講義の最後は植物の話をします。

 


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