古流の花だより
2021年11月07日(日) 古流の花だより2021能美市文化祭が10月29日(金)30日(土)31日(日)に開催されました。
出瓶された方々は山崎理惠、東森理久、渡辺理仙、杉田紫洋、朝倉理喜、吉田理玲、中出敦香です。
2021年11月07日(日) 古流の花だより
第33回華道展「銅器に生ける」が10月23日(土),24日(日)に富山市高岡文化ホールにて開催されました。
2021年10月23日(土) 古流の花だより
第45回記念九谷と花 選抜出合い展が10月8日(金)~12日(火)サイエンスヒルズで開催されました。
次の方々が出瓶されました。
川本理鳳、山崎理惠、前出理榮、奥田理和、吉田理玲
2021年10月23日(土) 古流の花だより
2021 ビエンナーレいしかわ秋の芸術祭 花展「いしかわの花」が令和3年10月14日(木)~17日(日)に開催されました。
次の方々が出瓶されました。
越山風佳、中村碧穂、越野順穂、干場成樹
2021年09月28日(火) 古流の花だより
田井菅原神社で献花
石川県金沢市天神町の田井菅原神社で献花された花です。
花は古流柏葉会・家元之師範代・森川理青先生。
花器は家元(華林=理樹)デザイン。
金沢・加賀藩は天神信仰がさかんですが、この社の天神像(非公開)は加賀藩前田家とは別のいわれがあります。菅原道真公が大宰府へ左遷される途中、河内の国の道明寺(大阪府藤井寺市)の叔母覚寿尼を訪ねてお別れの挨拶にうかがった際、旧知の田邊左衛門(さえもん)に自画像を授けられました。それが宮司家に伝わっているものです。この社を〝パワースポット〟とよぶ人もいるようですね。
また田邊家は名君として知られる三代藩主前田利常より十村役(代官・大庄屋)を命ぜられ、以降、代々その職を継ぎました。そのため貴重な加賀藩の史料の数々が残されています。
またこの社には、古流家元・廣岡家に伝わる天神像もお預かりいただいています。
2021年09月03日(金) 古流の花だより
小松天満宮で献花
石川県の小松天満宮・秋季大祭で献花された禮華ふうの自由花です。
花は古流柏葉会師範・大江紗穂さん。
花器は家元(華林)デザイン。
小松天満宮(石川県小松市)は金沢城の裏鬼門(西南)の方角にあり、金沢城の鬼門(東北)にあった卯辰山の観音院(石川県金沢市)とならんで加賀藩前田家にとって非常に重要な神社でした。
古来、天神の本地は観音とされ両者は表裏一体の信仰でいずれも武家全般に篤い信仰を受けましたが、とくに加賀藩の天神信仰は有名で、多数ある加賀藩ゆかりの天神社のなかでも小松天満宮は第一にあげられるものです。観音院のほうは明治の廃仏毀釈のながれのなかで大きくその姿を変えてしまいましたが、小松天満宮は幸いなことに往年の姿をそのままに保っています。
白山山系から流れる梯川(かけはしがわ)のほとり、日本海への河口にほど近い場所に位置する小松天満宮は洪水対策として近年「浮島化」の工事がおこなわれて陸側にも水路ができ、「浮島」になりました。
熊野信仰の中心として有名な熊野本宮もかつては熊野川の中州にあり、度重なる水害で何度も流されたようですがそのたびに再建していたようです。明治半ばの洪水でついに近くの丘の上にのぼり現在の本宮となっていますが、中州の旧社地は大斎原(おおゆのはら)として現在も残されています。
小松天満宮の浮島化には熊野本宮の歴史と逆行するかのようなロマンがみられ、それが洪水対策にもなるという、現代のひとつの規範を示しているようにみえます。熊野の大斎原の上流の端には熊野の奥の院・玉置山の遥拝所があったように、ここ小松天満宮の社地の上流側の延長には白山があります。
2021年07月22日(木) 古流の花だより
第28回富山県いけ花作家協会展(5/28~30)その3
2021年07月19日(月) 古流の花だより
第28回富山県いけ花作家協会展(5/28~30)その2
次の方々が出瓶されました。
若林穂月、永井智穂、吉田倭美
水野渡月、村井倭舟-秋村倭映、竹内倭日
長谷川倭友-吉本春穂、田嶌詩賀穂、渡邉理倭-吉野理白-森沢華穂
平野美紀穂、堀倭雅-山本弘穂、野上妙葉
2021年06月28日(月) 古流の花だより
第28回富山県いけ花作家協会展(5/28~30)その1
富山市の大和富山店の会場で美術作家との共演に古流柏葉会から出瓶されました。
一部の方々を紹介します。
北山理光-北野理征、
河原理佳-門島理紀、
加藤樹恵
2021年06月19日(土) 古流の花だより
ギボシの生花 (2花5葉)
ギボシ(ギボウシュ=擬宝珠)の生花(せいか)です。〔二花五葉二株右本手〕の生け方です。
ギボシはいろいろな姿で生えています。そんな自然の姿の個性を「生花の形」にするのが古流の生け花です。
葉や花が『宝珠』の姿に似ていることをよろこばれた花で、梅雨空によく映えますね。
作品は古流柏葉会家元之会頭、中保理希。陶の器に。
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2021年06月05日(土) 古流の花だより
菖蒲とヨモギ、京鹿の子の自由花(なげ入れ調)
菖蒲の葉を勢いよく水盤に生けます。花(穂)も見えます。ヨモギも菖蒲(しょうぶ)と合わせることが多い花材です。ピンクの京鹿の子(きょうかのこ)をあわせています。
作品は古流柏葉会上席師範、東真紫。作品監修は広岡理樹。
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2021年06月05日(土) 古流の花だより
端午の菖蒲
端午(たんご)の菖蒲(しょうぶ)の生花(せいか)です。菖蒲は今が旬です。「端午の節句」もほんらいは旧暦なので、新暦の5月5日より1か月前後おそい今ごろの季節です。
端午の節句、この男の子の節句には昔から菖蒲を生けます。これは沼や池に生える水草で、しょうぶ湯としてお風呂に入れる、香りのよい植物です。花はサトイモ科特有の形をした小さなもので、作品のなかほどに見えます。剣に似た勢いのよい葉の姿とすがすがしいその香りを貴びます。
名前が似ている花菖蒲(ハナショウブ)は別の植物で、葉が菖蒲に似ていて花がカキツバタに似た豪華な花なので花菖蒲という名前がついています。5月22日の項にその作品があります。
作品は古流柏葉会上席師範、蓮井希京。器の意匠と作品監修は広岡理樹。
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2021年06月04日(金) 古流の花だより
四代家元の『ガクアジサイ』
古流の四代家元・関本理恩(四代または五代家元までは古流の家元は一系統しかありません。)は作品集『秀花図式』を出版しようと準備していましたが、幕末の騒乱のなかで実現しませんでした。当家には全ページの詳細な解説つきの元原稿や見本刷りも伝えられています。後に多くの古流の『伝書』が伝えられていきますが、そのもとは理恩家元が記したものです。それらの伝書はほぼ文章だけで記されており、それを補完する資料という意味でも、この『秀花図式』はたいへん貴重なものとなっています。
図はこの季節にあわせて「一重の紫陽花」で、「俗にガク艸と言」と記されています。
掛け花生けに軽い感じの「流生け」です。理恩の図には荘重な作品と洒落た軽い感じの両者がみられます。 (理樹)
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2021年05月31日(月) 古流の花だより
富山県高岡市の勝興寺での花展
重要文化財勝興寺開基550年「平成の大修理」完工記念特別華展 4/9(金)~4/11(日) 主催:富山新聞社、富山県いけばな作家協会で古流柏葉会から次の方々が出瓶されました。
澤橋理喜、北山理光、深松紫濃
門島理紀、北野理征、河原理佳
岡田理喜、湯浅喜雅、大坪巴和、藤川幸喜
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2021年05月22日(土) 古流の花だより
花菖蒲と撫子の自由花
ハナショウブとナデシコは古来の取り合わせ。男の子と女の子、のイメージです。
カキツバタと比較されることが多いので、掲載します。
ハナショウブは水草ですが、陸地にも生えます。
もう一つの写真は、ハナショウブの原種といわれるノハナショウブ。野生のノハナショウブを品種改良してハナショウブがつくられたと言われます。ノハナショウブの花は一見、杜若に似ていますが、陸地に生えます。
(華/理樹=華林)
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上の日付は投稿日で、生けた日ではありません。季節の花、季節をやや先どりした花を過去の作品から選んでいます。
2021年05月22日(土) 古流の花だより
燕子花とフトイ
カキツバタとフトイの作品を並べましたので、実際に生えている写真をお見せします。
カキツバタのもとの写真が見あたらないので、当方の出版物に載せた写真で、ちょっと綺麗じゃないですね。
(^_^;)
(写真/理樹=華林)
写真を大きくするときはクリック、タップしてください。
2021年05月22日(土) 古流の花だより
燕子花の自由花
燕子花=カキツバタ は古来、もっとも喜ばれた花のひとつで、水草です。
染付けの古い花器(砂鉢)に生けています。
生け口を複数に分けることで、水草であることをさらに強調できます。
(華/理樹=華林)
2021年05月22日(土) 古流の花だより
紫陽花の自由花
アジサイ、ガクアジサイとシラン(葉と実)、シオンを生けています。
ガクアジサイは長く使った花、アジサイはピンクの低い花です。ガクアジサイの方が原種に近い種です。
シランは花が終わり実ができて葉が大きく育ったころも魅力的、その野趣がアジサイとよく合います。
自生のアジサイの写真はヤマアジサイ(サワアジサイ)。
(東南アジアの陶器に。華、写真/理樹=華林)
2021年05月21日(金) 古流の花だより
一月の花展、江戸の生花と彩流華
一月に金沢市で開催された花展での拙作。(華林=廣岡理樹)
江戸時代後期~末期の『再興九谷』とよばれる軟陶に生けています。
九谷と言えばふつうは磁器ですが、この粟生屋の窯では低温の陶器も焼いています。二代くらいしか続かなかった窯かと思われますが、美しい五彩の彩色は古い時代の九谷ならではのもので魅力的です。これは焼き物としてはかなり大きな「砂鉢」。
これに江戸時代らしい古流の生花(せいか)を生け、おとなりに新しくてかつおそろしく古い!??彩流華を生けました。
書・花と額・翁図はいずれも拙作。古流の生花は赤松と万年青、彩流華は椿ほかを自作の陶器、これも軟陶です、に生けています。
2021年05月20日(木) 古流の花だより
水草の生花(せいか)
教室でのスナップです。
江戸の町は「水の都」だったと言われます。江戸時代前期の「なげ入れ」とよばれる生け花の作品集でも、コウホネ、オモダカ、ハスなどなどの水草が多数登場します。
なかでも多いのはカキツバタです。今では高価な花ですが、当時は多くの場所で目にすることができる水草だったのでしょう。また、古来、和歌にも登場することが多く、とても位の高い花とされました。陸草では菊、水草ではカキツバタが高貴の花です。当時、さかんに品種改良がおこなわれていたハナショウブの生け花は意外と少なく、昭和以降によく生けられるようになったのでしょうか。
水草の生け花は、生け花であると同時に「水」そのものを表現するといった趣も見られます。花器のなかの花の配置は、水の流れをもみせているのです。
古流の花では、「出生(しゅっしょう)」すなわちこの植物の個性を正しく表現することを大切にします。写真ではフトイにカキツバタをあわせていますが、それぞれの高さなどに気を配ります。
ちなみに、カキツバタの名前の由来は「カキツケバナ」とかつてはされたようですが、正しくは古歌のなかの表記のままに「垣津旗」と思われます。「垣」は古い言葉で、「津」は「の」の意味、「旗」は「幡」などとも呼ばれ旗を掲げるのは多くの祭りの印象的なシーンでした。垣根のように美しい緑の株が林立するなかに、紫の高貴の花が咲くさまはこの世のものとは思えなかったことでしょう。紫は水を象徴する色ともされ、まさに高貴な水の精です。
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