アジア古来の哲学と自然と芸術

彩流華 華林苑

Sairyuka art and old Asian philosophy rooted in nature.

華林苑 花日記


 

2021年11月30日(火) 古流の花だより

令和3年12月27日28日 石川県華道連盟花展 その2

出瓶された方々は次の方々です。
中作 上田理碧 松岡尚碧 自由花 ビワ、紅葉なんてん
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小作 中保理希 生花二つ寄せ サンセビリア、サンダ‐ソニア
   岡本理敏 自由花 あかづる他
   河崎理鳳 自由花 南天、桜ほか
   成瀬理博 生花  ソナレほか

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能木場理紀 自由花 壺に
森川理青  自由花 青瓷高杯(華林の器に)
田中理和  直立型応用花
干場成樹  直立型応用花
蓮井希京  自由花 鉄二重花器

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2021年11月30日(火) 古流の花だより

2021 令和3年12月27日28日に石川県華道連盟花展が金沢駅前県立音楽堂で開催されました。


家元 廣岡理樹 生花・二つ寄せ 大瓶/イブキ9本右本手 染付け寸胴 小瓶/サザンカ3本左流生け
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2021年11月16日(火) 華林苑 花日記

人麻呂の代表作と「三艘舟」の生け花

 江戸期の「軸と花」の系譜……

 江戸後期には、生け花の流派では『西の未生流、東の古流』といわれるほど江戸の町では古流の生花(せいか)がさかんでした。江戸時代中期、幕府の文教政策として「家元」制度が生まれ、江戸期には一流派に一家元のみが存在しましたが、明治維新の騒乱期のなかでとくに江戸の武家文化は壊滅状態になり、その復興は明治の遅い時期まで待たなければなりませんでした。能もまた同じような途をたどっています。
 今日では古流の四代家元に数えられる関本理恩は関西に生まれ、江戸にうつり三代家元関本理遊にその才をかわれ養子となりました。その生き生きとした魅力に多くの門弟が集った三代理遊の生け花に対し、四代理恩は体系づけて伝書をつくるとともに、その根底にあった陰陽五行や天地人の哲学をさまざまに文書化し発展させました。
 三代理遊のとき家元と門弟の作品図が何冊か板行されています。和歌、陰陽五行、茶道、有職故実など広い知識をもつ四代理恩は嘉永六年(一八五三)一日百瓶生之図として『古流生花松の志津玖』を板行、巻末には門弟などの和歌を多数載せています。この本は今日でも少なからず存在しているようです。各頁の作品図に和歌はなく巻末などにまとめて和歌・漢詩を入れる体裁は、当時の定形の一つだったようです。
 その奥付には以降の出版予定が記され、『生花道具図式』『生花桜の志津玖』など八冊の書名があげられていますが、幕末の動乱期となりいずれも果たせませんでした。幸いなことに多くの原稿は完成形で遺され、版木の制作にとりかかったものもあります。また、後世に古流の「伝書」として普及したものの元本となる具体的な図や解説が数多く遺され、興味ぶかいものとなっています。
 そんな出版に至らなかった書のなかで、『生花桜の志津玖』では柿本人麿呂の「ほのほのと明石の浦の朝霧に島隠れ行く舟をしそ思ふ」を足利義政と同朋衆の故事とともに記し、その軸のまえに三つの唐物の舟を置き花を生けた図を載せています。
 『桜の志津玖』は分かりやすい書でありながら「足利義政の荘厳図」をきちんと載せるなど重厚なつくりになっており、国学者ともいえる理恩らしい古来の重厚な和歌の選択や深い世界観がみられます。またその詳細な解説書でもある『瓶中抄』も遺りますが、こちらは出版というよりは秘伝書として書かれたふしがあります。
 さて、「ほのほのと … 」の歌は伝人麿呂作とされながら文句なしに人麿呂の代表作として常に取り上げられる不思議な歌で、その内容にも、また三十一音の響きにも独特の強い、ときに不気味とも思える力があります。総じて柿本人麿呂の歌は音に力があり、歌聖とよばれたことが納得できます。中世の和歌・連歌の会では菅原道真像がかざられ、道真像がかざられる以前には人麿呂像のお軸がかけられその前に花と灯明が置かれました。(華林)
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『櫻の志津玖』より「三艘舟の生方」。唐物の舟を三艘ならべ梅、柳、タンポポを生ける。同書は古流の江戸期最後の家元関本理恩の未刊行本。著述は幕末ごろにかけて。「生花(せいか)」の花型は、前回まで取り上げた「なげ入れ」から発展的に江戸中期~後期に確立していった。古流にかぎらず生花の流儀では、陰陽五行・天円地方などのアジア古来の哲学を根拠とする場合が多い。立花の行き過ぎた装飾性を否定する意識もみられる。また生花の花型の確立には花材を花器のフチから離れた場所にやや傾斜して立てることができる「木密(こみ)」の発案も大きな力があったと思われる。


 

2021年11月09日(火) 古流の花だより

東陵文化祭が11月7日(日)に開催されました。

出瓶された方々は、若村愛樹、山田佳春、大江沙穂、滝本郁穂、中村妙子です。
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2021年11月07日(日) 古流の花だより

2021能美市文化祭が10月29日(金)30日(土)31日(日)に開催されました。

出瓶された方々は山崎理惠、東森理久、渡辺理仙、杉田紫洋、朝倉理喜、吉田理玲、中出敦香です。
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2021年11月07日(日) 古流の花だより

第33回華道展「銅器に生ける」が10月23日(土),24日(日)に富山市高岡文化ホールにて開催されました。

出瓶された方々は北野理征、中谷朋穂、西田由香です。20211107145828-karinen.png


 

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