アジア古来の哲学と自然と芸術

彩流華 華林苑

Sairyuka art and old Asian philosophy rooted in nature.

華林苑 花日記


 

2025年06月19日(木) 華林苑 花日記

なげ入れ調の自由花 柊南天

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ヒイラギナンテン(ホソバヒイラギナンテン)を信楽の器に。
近年のグラジオラスは大きなものが多いので、枝ものとのバランスよくやや短かくして生けています。ほかにケイトウ、ハラン。


 

2025年06月02日(月) 華林苑 花日記

後期展分---彩流華・土の華  「渦」の書に

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ツバキとアスナロ、下に五色の花
華/東真華  書「渦」/東真華  器/意匠・華林、制作・前田弥富
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2025年06月02日(月) 華林苑 花日記

後期展分---はにわ・七鈴の王と金神/ミロク面 … 速報版・金沢市香林坊大和での花展

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前回のつづきです。
「火」のイメージでヘリコニアを付け足しています。陰暦端午の節句を向かえた日に。
椿は若葉を中心に。


 

2025年05月28日(水) 華林苑 花日記

はにわ・七鈴の王と金神/ミロク面 … 速報版・金沢市香林坊大和での花展

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  アジアではミロク神=金神は天から降り、同時に地からも昇るという伝承がある。近年注目される前方後円墳のハニワは武家文化の原像といわれ、その王は鈴の音とともに言霊を発して祈る。そして金神とともにあらわれるのは「水の女神」。
  絵のハニワは福島県いわき市の前方後円墳から出土した『天冠をつけた男子』をイメージ、同ハニワは冠に七つの鈴をつける。武人をはじめとした様々なハニワが取りまく。
  「七」は当時から聖数だったのだろう。

華右/ 彩流華 剱(金)の華 椿一色 陶花器
華左/ 彩流華 巳型水の華 椿一色 陶花器
花両脇/ いぶき 鉄鋳物四管
絵/「はにわ・七鈴の王」 … 華 林(廣岡理樹)
右上/金神(ミロク)面‐陶器 / 華林 (〃)
左下/金神(ミロク)面‐青銅銀被 / 華林(〃)
… 上の陶面を3Dスキャン、やや拡大した鋳物(高岡銅器)
 インスタレーション:鈴/北斗七星
           木片/前方後円墳
制作/華林=廣岡理樹 制作参加/荒清照華、上出鏡華、田川陽樹、東森久華、福村理燈世
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6月3日まで、金沢市・香林坊大和、石川県いけ花文化協会・総合花展 (前・後期)


 

2025年05月25日(日) 華林苑 花日記

なげ入れ調の自由花 … 3 竹のカゴに

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 ビバーナム、シャクヤク、なでしこ(撫子) … 竹カゴ
 ビバーナムは最近でまわる枝ものです。この撫子(なでしこ)は花付きがよい園芸品種でしょう。六角形に編んだ竹カゴは表情が豊かで、このような花材をよく生かしてくれます。花材は自然な姿で生けます。
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2025年05月25日(日) 華林苑 花日記

なげ入れ調の自由花 … 2 水草、水面をみせる

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カキツバタ(杜若、燕子花)、松、ナツハゼ … 瓢箪型の水盤に
 カキツバタは美しい曲水などに生える水草です。古くから愛でられました。
「水」を感じさせる器に、「水」が主役のような気持ちで生けます。野山の風景を手前の枝で表現しています。
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2025年05月25日(日) 華林苑 花日記

なげ入れ調の自由花 … 1 染付の小花器にシャクヤク

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 シャクヤク(芍薬)、小菊、ギボシの葉 … 染付の小砂鉢
 このような模様の器を染付(そめつけ)とよびます。形は小さな「砂鉢」。和風の花材を生かしてくれます。『なげ入れ』は江戸時代の前期から中期にかけてはやった生け方で、「器」に工夫をこらしました。
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2025年05月14日(水) 華林苑 花日記

美しい 沼 と 花 -- 裏磐梯、五色沼

会津磐梯山  福島県
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裏磐梯の五色沼と呼ばれる湖沼群のなかの一つ、弁天沼。雪解けの季節は水が豊富。
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ヤナギ。柳ではなく楊と表記された、ネコヤナギの系統のヤナギ。美しい水ぎわのヤナギは天女伝説の舞台となることもあり、喜びの表情にみちています。
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足もとにはエンレイソウ。


 

2025年05月14日(水) 華林苑 花日記

あまがかる ひもろぎのやま あひづなる 樹はことほぎて あめつちはあはれ

  天がかる 神籬のやま 会津なる きは言祝ぎて 天地は天晴
… 山の遅い春に  樹心院 華林
  --- 会津磐梯山にて  福島県


 

2025年05月14日(水) 華林苑 花日記

宝の山 の 水と植物

前回のつづき  会津磐梯山  福島県
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磐椅(いわはし)神社のイチョウ、新緑の小枝の圧倒的な動き。磐椅(いわはし)は磐梯山の古名。この山をまつっていた古い神社ですが、たいへん錆びれていたのを宮司の方がご苦労されて再興されたもののようです。あたりは水が豊富で美しく、植物の美しさもそのことを教えてくれます。稲苗代湖の近く。

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一帯にはシダの類が多い。杉の林床にもシダが多いのは、日本本来の植生の形でしょう。写真は小さいが早い速度で水が走る川の斜面。若いシダと川原の植物。
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小さなオドリコソウ。
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磐椅神社。ここは桜でも有名。


 

2025年05月14日(水) 華林苑 花日記

赤松と圧倒的な水、磐梯山と猪苗代湖

会津磐梯山  福島県
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猪苗代湖ごしに磐梯山をみる。
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この山では、いたるところで美しい赤松を目にします。日本古来の松といわれる赤松は植栽が難しく、古くからこの地に自生したことを示しています。


 

2025年05月04日(日) 華林苑 花日記

しらゆきけし ― なげ入れ調

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自由花、なげ入れ調
露地ものの小花は魅力的です。花器や環境などで、小さい花材を目立たせる工夫をしましょう。
華/華林


 

2025年05月04日(日) 華林苑 花日記

カゴに小さな花を

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自由花、なげ入れ調
古い手つきのカゴに、鉢物などで出回るシラーを生ける。
華/華林


 

2025年05月04日(日) 華林苑 花日記

たんぽぽ ― なげ入れ調

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自由花、なげ入れ調
タンポポ(蒲公英)は江戸時代の花書にも登場します。
華/華林


 

2025年04月09日(水) 華林苑 花日記

「七鈴の王」に彩流華・剱の華 椿一色

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椿・剱の華 と 松・巳型  華林
額「ハニワ、七鈴の王の言霊」華林
3月30日 東京、駒込 古流会館にて


 

2025年03月25日(火) 華林苑 花日記

華・絵・器 … の作品集が出版されます。バナーをクリックしてみてください。

トップ画面のバナー(項目)をクリックしてみてください。数ページが表示されます。
アジア古来の伝統を解説しながらの作品集になっています。


 

2025年01月23日(木) 華林苑 花日記

北國花展より 入野月華 「月の花」

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軸の書「月の花」入野月華、花も
彩流華・月の華・椿  彩流華・日の華・松(いずれも巳型)
青銅器に
黒水盤の白菊一輪は、水面に映る月影
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2025年01月20日(月) 華林苑 花日記

速報版 北國花展 1月26日まで 

金沢市、金沢エムザ 8階  22日お休み 26日まで(前後期)
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華林  「海の力」
右/ 彩流華/風の華 椿  中/ 彩流華/火の華・巳型 松  左/ 白菊一輪
舟型の花器 陶/荒木実
絵/ 「満月」と「鯨(くじら)図」 廣岡理樹(華林)
  額装/永嶋明(金沢市、「現代の名工」に認定)
  生命を生み、風をおこし、陸地に雨をもたらす「海」、それは古くからとても貴いものとされてきました。そして「海の力」はさまざまなモノに比喩されてきました。ここでは「海の力」を鯨の絵と椿の華で、山・陸地を松の華で、「満月」と一輪の白菊で「宇宙の根源神」を表現しています。
  温暖化を筆頭とした待ったなしの自然の現状をよい方向に復活させるための文化の引き金となる力を、日本の芸道は秘めているのです。


  


 

2024年12月12日(木) 華林苑 花日記

華・絵・器 …  華林の芸術展2024 〝海の力、山の力〟 その1

今年も金沢市大工町の華林苑で「華林の芸術展」が開催されました。
数回に分けて、その様子をご紹介します。11月10日11日、石川県。

… 地球の表面の7割を占める海、その大海原を絶え間なく「風」が吹いています。そして地表の残りの3割が陸地、日本ではこの陸地の7割が山地となっており、森林の面積も陸地の7割に近いものとなっています。このような環境のなかで私たちは生活しています。
海は はじめて命を生み出し、今でも命をはぐくむ原動力となっています。海上をめぐって吹く風が陸地に上がり、山を昇って雨=淡水をもたらします。古来、海の力は絶大なものとされ、さまざまな象徴的な姿や言葉でその力を貴んできました。
 〝海の力、山の力〟を「華、絵、器」で表現します。それは切実な環境問題の本質を理解することにもつながるでしょう。 …

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海‐潮岬にて、写真/華林
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山‐玉置山にて、写真/華林
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華林苑の玄関に飾られた「鯨図」華林画。和歌山県潮岬は古来、クジラがよくみられる。太地など一帯はウミガメなど多くの生物が黒潮に乗ってやってくる。外国の人々も古代以来何度もたどり着いたことだろう。本州の最南端で南国情緒がただよう。そこから紀伊半島の南側の山地丘陵を一気に駆け昇ると、奈良県の南端、玉置山となる。古来、強烈な信仰の対象となった場所でもある。
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小部屋の一つに独自の世界を展開。『縄文女神』『縄文男神』(華林画) の大きな額に陰陽の巳型の彩流華を生ける。巨大な祖霊が山に鎮まる。椿と松の彩流華/土橋白華。
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もう一つの小部屋には五行、木火土金水の気を表現する五軸(華林画)に、同じく陰陽の巳型の彩流華を生ける。宇宙の力とともにある天祖。
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この部屋にはいくつかの作品が軸とともにならんだ。これはアジア古来の吉祥の形に生ける「禮華」。テーマにそった書『鯨・クジラ』(はくを筆) にあわせている。森川理青。シイノキ、椿の枝に花もの、実をあわせる。 


 

2024年05月23日(木) 華林苑 花日記

金沢市で開催中の花展より

5月28日まで 香林坊大和 石川県いけ花文化協会展 廣岡理樹として出瓶
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華林作の青銅造形と抽象書軸に
アスナロの彩流華・風の華、2華
彩流華巳型・椿とナツハゼ
彩流華巳型・赤松
金神(ミロク)面/青銅 = 華林(廣岡理樹)
軸『円相-風』 = 華林(廣岡理樹) 軸装と裂(復元加賀梅染) = 永嶋明


 

2024年03月23日(土) 華林苑 花日記

キブシをヨーロッパのガラス器に

春に1週間ていど、美しくつらなって下がるキブシは水気の多い場所に目立ちます。以前には、新潟の弥彦山ですごい数のキブシをみつけ感動したことがあります。
これはこの3月に金沢市の金沢エムザで開催された花展で、廣岡理樹の名前で出品したものです。
書(絵?)は『巳』=ミ、へび。
キブシ、桃、椿。ドイツらしい表情のガラス器と陶鉢に。
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2024年01月19日(金) 華林苑 花日記

復興への祈り 〝縄文女神と縄文男神の復活〟

金沢エムザで開催中の北國花展より ←終了しました
華と絵など/華林=廣岡理樹として出品
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中央/ 彩流華 剱の華・椿一色 銅薄端
左/ 彩流華 月の華・巳型 椿一色 陶壺
右/ 彩流華 日の華・巳型 松一色 銅鉢(火鉢)
絵「縄文女神」「縄文男神」:華 林(各額の幅は80㎝ていど)   額装:永嶋明
壺とライトのインスタレーション
  … 能登半島地震  慰霊と復興への祈り …


 

2023年12月06日(水) 華林苑 花日記

華林の芸術展2023 無事終了しました。ありがとうございました。

11月22日~24日に華林苑=金沢市大工町で開催された同展は無事盛況のうちに終了しました。
厚く御礼申し上げます。
後日、作品集ならびにWEBでの全作のご紹介を予定しております。
写真は同展より。20231206214307-karinen.jpg
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2023年09月05日(火) 華林苑 花日記

墨絵(軸)/三本足の烏(からす)  華/彩流華 剱の華・椿一色  器/舟形の陶器  いずれも華林作(器は意匠)


古来の強い信仰、文化の地・紀伊半島の熊野。その象徴として登場するのが「三本足のカラス」。有名な熊野三山の熊野牛王神符にも『カラス文字』として登場、また日本のサッカーチームのエンブレムにもなりました。
熊野は日本の床の間の伝統文化の一つの起点である中世・東山文化の担い手『同朋衆』(阿弥衆)の原点でもあります。その絵に、アジア古来の哲学にそった渦を表現する生け花『彩流華』を生けています。
 8月27日 古流会館(豊島区駒込)にて 古流・廣岡理樹(=華林)として出品
 
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2023年08月13日(日) 華林苑 花日記

十一面観音像をみて

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若いころにときどき訪れていた山の下山仏だという十一面観音像の御影(写真)を新聞でみて、なんとなく生けた椿一色の華。
似ていない … ですよね。


 

2023年08月07日(月) 華林苑 花日記

アスナロを一枝

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教室の入り口のお軸にアスナロを一枝。いただいた紫苑の小さな小枝を添えます。


 

2023年07月29日(土) 華林苑 花日記

野生のユリ … 大きくて特異な表情の〝ウバユリ〟

 山野に咲く日本の野生のユリは、花が大きかったり色が激しかったりでよくめだちます。
 これはウバユリ。大きくて特異な表情です。咲き始めで上品なよい香りがします。もっと咲くとふつうは茎が伸びて花と花の間隔が大きく開いてきます。
  花店のオレンジ色のスカシユリと合わせ、黄色のスターチスを少々。ウバユリは花が咲くときは葉が枯れ始めていることが多く、まだ葉柄に緑色が残っている葉をあえて添えました。
  野生の草花は魅力的です。お似合いの器をさがして是非いけてみてください。
  花は華林。華林苑に古くからある壺に。
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2023年07月20日(木) 華林苑 花日記

古流協会展(東京)で彩流華と古流の生け花を展示します

軸「哥の聖 柿本人麻呂」華林
華 彩流華 剣の華 椿一色 華林
東京、日暮里サニーホール
古流協会展
22日(土)まで。22日は午後3時30分まで。
詳細は『古流協会』で検索してみてください。
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2023年04月02日(日) 華林苑 花日記

「春の夕刻」

葉っぱ(椿)ばかり生けていないで、たまには季節の花をいけました。
廣岡理樹の名前で、絵に合わせて生けました。
八重桜、椿、小菊。お魚の壺は沖縄のもの?
お軸の絵「月に鳥」と 花/華林
4月2日3日 金沢市の金沢エムザで開催された花展にて
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2023年01月31日(火) 華林苑 花日記

『風神雷神・コンテンポラリー』 北國花展より

 左/ 彩流華 剱(金)の華 椿一色
  絵:『雷神図』
 右/ 彩流華 風(木)の華 椿一色
  絵:『風神図』 
   華と絵/樹心院 華林(廣岡理樹)
   表装/永嶋明(金沢市、「現代の名工」に認定)
解説/江戸時代の俵屋宗達による風神雷神図屏風は尾形光琳や酒井抱一による模写とともによく知られます。同様のテーマの絵はアジアなどで古くからみられますが、両者を対にしたのは日本ならではの感性でしょうか。古代では宗教的なテーマであったものが、近世では芸術のモチーフとなったのも興味ぶかいところです。背後には陰陽五行の哲学があり、江戸の文化人たちがそれに精通していたという事実は今日では忘れられているようです。
 華と絵は、風神雷神の根底にひそむエネルギーの形を、陰陽五行の哲学にそって表現したものです。
 (華林)

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